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作家の橋本紡先生のファンサイトブログ。ファンサイトである「紡唄~tsumugiuta~」のブログ部分。ファンサイトはリンクに貼ってありますのでぜひ覗いてあげてください。
by yyuuta2003
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夏目は
さて、またまなみさんのところで面白い議論が起こっていますよ。
熱く語ってくださいってことなので少し語らせてもらいます。
では問題のところをみてみましょう。

僕はごくごく真面目に答えた。
「いや、全然」
「吾郎くんは冷たいなー。冷酷だなー。」
「そのとおり。オレは冷たい男なんだよ」

(半分の月がのぼる空4 P162)


「当たり前だ」
断言しておく。
「オレは優しい男だ」
(半分の月がのぼる空4 P300)

この2つが対になっているか否か。そしてそこに宿る意味とは。議題はこれだそうです。

まず、僕がこの部分を読んで最初に思ったことを言います。

――。
なんでアンケートに小夜子を忘れたんだーーー。哲ちゃんより100倍重要でしょ。コウちゃんだって目じゃないよ。下手したら拓己や七海より上かも……。
ショック。何にショックかって、小夜子を忘れた自分にショック。

はい、関係ない話でごめんなさい。真面目に(?)答えます。
それにしてもよくこんなの見つけましたね。確かに対にはなっていると思います。そっくりですし。

ではもう一つの方を。僕はこの2つの部分で夏目という人物がよく現れていると思います。
文章力がないのでうまく言えませんが、「冷たい男なんだよ」と「優しい男だ」。一見正反対のことのように思えますが、決してどちらかが間違っているわけではないと思います。ようするに夏目は「冷たい男」であり「優しい男」でもある。
まず冷たい男と言った時の背景をみてみましょうか。2人が無事東京の大学に合格し、故郷をさる場面。小夜子に生まれ故郷を離れて寂しい?と聞かれて夏目は先ほどのように答えます。この言葉は嘘偽りもない本心なのでしょう。162ページに書いてある描写を読んでもそのことは分かります。まなみさんの言う通り夏目は野心家です。なにもかも手に入れようとしている状況で、故郷を慈しむ心など持っていない。野心家ゆえに自分の地位のために簡単に同僚を蹴落としたりする。そういうのをみると夏目は冷たいやつに見えます。でもそれだけじゃないようにも思います。自分が周りのやつを蹴落としてるストレスを常に感じ後ろめたさを持ってるんですしね。
それに優しい描写もたくさんみられます。
あんなに野心家だった夏目が小夜子のために静岡に移ったり。小夜子のためならすべてをやってますよね。そう、優しい描写はほとんどが小夜子に関してです。
「お父さんと違って、吾郎くんは怖くなかったよ。みんな怖い怖いって言ってたけど、全然怖くなかったよ」
夏目は小夜子に対してはいつも暖かい目を向けていたんですよね。野心家で、故郷なんかなんとも思わなくても、人を踏み台にして上を目指すようなそんな冷たい夏目だけど、それでも小夜子にはすべてを投げ出す程の愛情を持っていたのです。前者の冷たいは世間に対して。後者の優しいは小夜子に対して。そういうことなんだと思います。

夏目だけじゃなく、人はみんなそうだよと橋本さんは言いたかったのかもしれませんね。自分の好きな人のためなら人間はなんでもできるんだよと、そういうメッセージがあるような気がします。


はぁーー。なんて俺は文章力ないんだろう。なにがいいたいかさっぱり伝わってない気がするし、自分ですらなにが言いたいか分からなくなってきたし。どうぞ、聞き流して下さい。
しかもなんか議論の趣旨ともずれてる気がする。
まぁこんなんで良いですか? (よくないだろ……)

by yyuuta2003 | 2007-05-01 01:23 | 日記
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